「◆ Q2 ◆ 北朝鮮は、かつて国際社会と「非核化」について合意した後、約束を破って再び核開発に走る行動を繰り返してきました。国際社会が求める北朝鮮の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」は可能であると思われますか。」
「前述した通り、全世界が見守る中で生中継された南北首脳会談で、私と金正恩委員長は南北首脳間で最初の完全な非核化と核のない朝鮮半島を実現するという目標を直接確認しました。同時に、金委員長は北朝鮮の核実験場を5月中に閉鎖することと、これを公開する方針を明らかにし、これは朝鮮半島の完全な非核化への展望を明るくする意味ある措置だと考えます。勿論、米朝首脳会談がまだ開催されてもおらず、非核化の具体措置が担保されていない状況での性急な楽観は禁物でしょう。しかし反対に過去に北朝鮮との核問題協議が失敗に帰結したからと言って、今日の協議も失敗するだろうという悲観論に陥れば、何もできないはずです。金正恩委員長は国際社会の要求を明確に理解しています。私は米朝間の信頼を強化し、合意に至られるよう可能な限り全ての役割を果たす所存であり、その過程で日本をはじめとする国際社会の主要関連国とも緊密に共助していくつもりです。」
同盟である米国が北朝鮮に対してPVIDまで要求しているにも関わらず、韓国の首脳がCVIDについての答弁を回避し、金正恩と板門店宣言で合意した曖昧な主張だけを反復している。
「◆ Q5◆ 日本では、北朝鮮による日本人拉致問題が大きな問題となっています。日韓首脳会談の中で安倍総理から大統領へ協力を要請するものとみられています。韓国でも400人を超える拉北者(北朝鮮に拉致された人)がいるということですが、日本人拉致問題において大統領のご協力を期待してもよろしいでしょうか。」
「拉致被害者問題が日本政府と国民にとってどれほど重要な事案であるかをよく理解しています。この問題を重視する安倍総理からの要請も受けましたが、何よりも人道的次元の問題であるため、これまでこの点について北朝鮮側に提起してきました。金正恩委員長との首脳会談の席でも、直接この問題について再度話しました。拉致被害者の問題は、長い間、日朝間の難題として残っており、この問題の解決については日本国内の悲観論も高いものと理解しております。しかし慎重かつ積極的な姿勢で対話を続ければ、解決の糸口を探せるものと見なしております。振り返れば、これまで北朝鮮の核問題を含む北朝鮮の態度の変化についても悲観的な展望が優勢でした。しかし、絶え間ない対話努力を通じ、平昌冬季オリンピックにおいて小さな平和の流れを作り、南北首脳会談では北朝鮮が完全な非核化と恒久的平和定着に合意しました。何よりも、持続的な対話を通じ、日朝間懸案が解決され、長い歳月に渡り拉致被害者家族を苦しめている痛みが治癒されることを願います。そのために日本政府と共に引き続き協力していく所存です。」
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